事例紹介

相続の開始

居住建物を遺産分割で相続すると配偶者が他の相続人へ多額の代償金を支払わなければならなくなってしまうケース

父が亡くなり、相続人は妻と長男でした。
相続財産は、預金が2500万円と家と土地で1500万円あるとします。
そして長男が法定相続分を要求し、実家の家と土地はいらないと言い張り、妻は仕方なく、自宅の土地建物と預金500万円を相続し、長男は預金が2000万円を相続することになったとします。
これでは妻の老後の生活資金が不安です。

解決例を見る

この場合、配偶者居住権で解決できます。
配偶者居住権とは、亡くなった人の所有建物に配偶者が居住していた場合に、その配偶者が無償でその居住建物に住み続けることができる権利をいいます。
もちろん、相続の遺産分割などで、配偶者の方が居住建物の所有権を取得すれば、配偶者の方は居住建物に住み続けることができます。しかし①居住建物を遺産分割で相続すると配偶者が他の相続人へ多額の代償金を支払わなければならなくなってしまうケースや、②居住建物の所有権を配偶者に相続させることが難しい場合に、配偶者居住権が活躍します。
事例のケースでは、遺言などで、妻に自宅建物の配偶者居住権を遺贈させ、長男には配偶者居住権の負担付きの建物と土地を相続させ、預金のほとんどを妻に相続させるとすれば、妻の老後の居住場所と生活資金を確保することができます。
上記の事例をあげますと、家族の仲が良ければこんな遺言なんて意味ないと思うかもしれません。しかし、長男が相続人とは限りません。父が亡くなる前に、長男が亡くなっていた場合は、長男の子供たちが代襲相続人として相続人となります。そうすると、たとえば長男の妻がお金に厳しい方である場合、子供の相続権を法定相続で主張し、上記事例で預金2000万円について取得しようとするかもしれません。
日本の長期高齢化が進み、子が先に亡くなるケースも増え、子供を設けない夫婦も増える中、相続人として父や母の兄弟姉妹が登場するケースも増えていくことが想定されるため、遺言書作成の意義が高まっていると言えます。

居住建物の所有権を配偶者に相続させることが難しいケース

父が亡くなり、相続人は父の再婚相手の妻と前妻との間に生まれた長男でした。
相続財産は、預金が800万円と3500万円のマンションがあるとします。
この場合、マンションの所有権を再婚相手の妻が取得してしまうと、この妻が亡くなった後は、妻の相続人にこの財産は承継されてしまいます。父としては、マンションについては、現在の妻が存命中は住んでほしいという意向があるが、妻が亡くなった後は、マンションの所有権は、前妻との間の実子に相続させたいという思いがありました。

解決例を見る

この場合、配偶者居住権が活用できます。
配偶者居住権とは、亡くなった人の所有建物に配偶者が居住していた場合に、その配偶者が無償でその居住建物に住み続けることができる権利をいいます。
もちろん、相続の遺産分割などで、配偶者の方が居住建物の所有権を取得すれば、配偶者の方は居住建物に住み続けることができます。しかし①居住建物を遺産分割で相続すると配偶者が他の相続人へ多額の代償金を支払わなければならなくなってしまうケースや、②居住建物の所有権を配偶者に相続させることが難しい場合に、配偶者居住権が活躍します。
事例のケースでは、マンションには再婚相手である妻に住まわせるためには、遺言でマンションの配偶者居住権を現在の妻へ遺贈し、マンションの所有権は、配偶者居住権の負担付きとして、実子である長男に相続させる遺言が有効です。
再婚夫婦が増える中、資産の承継先について、直系の子孫以外に資産が相続で流出するケースがあります。遺言書を書くことはとても重要だと感じます。

遺言無効を主張されないための予防策

父が亡くなり、父の直筆の遺言書が仏壇より出てきました。裁判所の検認手続きをして、内容を確認したところ、「すべての遺産を長男の宇都宮太郎に相続させる」という内容でした。
しかし、次男の二郎が、「この遺言書が書かれた時、父さんは少し認知症が入っていたよね?物忘れ外来とか受診してたじゃないか。この遺言書は無効だ」と主張してきました。
二男の主張はどういうことかというと、認知症候群やそのほかの疾患により判断能力が低下し、自らの意思を伝えられなくなった場合、法律上、自分で意思決定できないという扱いになってしまうため、そのような状態の中でされた遺言や贈与契約について、遺言内容に不満のある法定相続人より無効を主張されることがあります。この場合、二男は、遺言書の書かれた時期に父の遺言能力がなかったことを主張立証し、法定相続分の取得を主張してくるでしょう。

解決例を見る

こいったトラブルに発展する前の予防策があります。それは遺言書を公正証書遺言で作成することです。
公正証書は安全性と確実性が高いといえます。
公証人が遺言者の意思を確認し、公正証書を作成されます。少々の認知症候群の症状がある方でも、遺言書の内容を十分に理解していれば、公正証書で遺言書を作成することができるのです。
公正証書遺言では公証人と2人の証人が関与することになるので、遺言能力について争いになった場合に有利に働く可能性があります。公正証書にすることによって有効性の高い遺言書となります。
ただし、公証人は遺言能力の有無について正確に判断することはできません。公正証書遺言であっても、遺言能力が否定され、遺言が無効と判断された裁判例は存在します。
そのため、相続発生後の争いを予防するため、遺言書作成に際しては、医師の診断を受け、遺言能力があることを確認する必要があります。また家族が遺言者の日々の生活や話していたこと、遺言書作成に至った家庭の事情などを介護記録として残すといいでしょう。そして、遺言書作成時の様子を撮影するなどし、遺言者に意思能力があることの証拠として残しておいてもいいかもしれません。

最後に、遺言者の遺言能力に不安がある場合、遺言の内容は、シンプルなものにすることをおすすめします。公正証書遺言が無効になったケースについて、無効に基準の一つに、「遺言書の内容が単純なものか、複雑なものか」があります。遺言内容が「全財産を長男に相続させる」というシンプルなものであれば遺言能力は認められやすく、一方、複雑なものであれば、遺言能力を否定される判例傾向があります。そのため、ある程度認知症が進行している場合は、「Aに全財産を相続させる」など遺言内容はなるべく簡潔にした方がよいでしょう。複雑な内容の遺言書を作成すると、高度な意思能力が要求されることになるので、遺言自体が無効と判断される可能性が高くなるからです。

遺言無効を主張されないための予防策

ほかの相続人に、遺言を主張されてしまったら財産を遺言によって相続することになった相続人としては、そこで調停や訴訟に発展してしまいます。
そういったことを避けるための予防策はないでしょうか。

解決例を見る

こいったトラブルに発展する前の予防策があります。それは遺言書を公正証書遺言で作成することです。
公正証書であることによって以下の効果があります。

(1)遺言が無効になりづらい
(2)遺言書を紛失がない
(3)偽造を防止できる
(4)自分で書かなくて良い
(5)すぐに遺産相続を開始できる

(1)遺言が無効になりづらい
直筆の遺言は様式が法律に従ってなければ無効になります。署名押印がないものは無効です。また夫婦連名や日付を定めていないものも無効です。例えば「8月吉日」といった表記も日付を定めていないとして認められません。また、訂正の仕方も面倒です。直筆の遺言は往々にして遺言書が無効もしくは一部無効になったケースがあります。公正証書遺言ではこのような様式的な無効はありません。
ただし、公証人は遺言能力の有無について正確に判断することはできません。公正証書遺言であっても、遺言能力が否定され、遺言が無効と判断された裁判例は存在しますが、公証人が遺言者に遺言内容の確認をし、遺言内容を理解しているか確認した上で、公正証書が作成されるため、有効性の高いものになります。

(2)遺言書を紛失がない
遺言書の怖い点は紛失です。もしくは隠匿です。いくら法的に有効でも見つからなければ意味がありません。自身に都合の悪いものの場合、破棄しようとする人も珍しくないため、公証役場にて遺言書が保管されているのは大きなメリットとなります。

(3)偽造を防止できる
そもそも、公正証書遺言は公証人が作成します。したがって偽造の心配がありません。もし、自筆証書遺言で偽造が疑われる場合は筆跡などから判断しなくてはいけなくなります。

(4)自分で書かなくて良い
自筆証書遺言は、別紙の財産目録を除き、一言一句すべて自筆でなくてはいけません。一部でも他人が書いた形跡があると無効になります。公正証書遺言は自分で書く手間を省くことができますし、文字を書ける状態でない人が遺言書を作成する有効な手段でもあります。また目が見えない人でも利用できます。

(5)すぐに遺産相続を開始できる
遺言の内容を理解していない者の遺言書を公証人は認証してくれません。公正証書遺言は作成され認証された時点でそれが本人の意思に基づき作成され、法的な有効であることが担保されています。そのため家庭裁判所の検認を受けることなく遺産相続を開始でき、名義替えの手続きも公正証書遺言の場合は、添付書面が簡略化されていることが多く、多くの名義替えをしなければいけない相続人の手続きの負担軽減にもつながります。

以上のように公正証書遺言はメリットがいっぱいあります。デメリットをあえてあげるなら公正証書は公証センターの事前の確認や手続きに日数を要し、認証の費用もかかります。事案や財産の規模によってもかかる費用は異なりますので、一概にはいえませんが、専門家に直筆遺言書の作成を依頼した場合と公正証書遺言での作成を依頼した場合の費用の違いは大きくはなく数万円くらいの違いであることがほとんどの印象に思えますので、個人的には公正証書遺言をお勧めします。

しかし、家族関係も複雑でなく、特異な事情もなく、単純な遺言内容である場合は法的に有効な直筆遺言をしっかり作成し、法務局保管制度などを利用することもいいでしょう。

財産の規模や家族構成や特異な事情等、考慮してどちらがいいか検討する必要があります。

相続登記をしないことのリスク「管理者責任」「過料」

 

父が亡くなり、父名義の古い家と土地を母が相続しました。

しかし、母も高齢なので、母にもしもの時が訪れた時に、父と母の登記もまとめてしようかと思っています。

ただ、資産活用できる不動産でもないし、正直要りません。。。

私は長男ですが、すでに県外で一戸建てを構え生計を立てており、実家の不動産についてかかわるのは面倒に思っています。

相続登記を放置することのリスクはありますか。

解決例を見る

相続登記を速やかにしてください。

まず将来的に「過料」の対象となります。

2021年2月、法制審議会は、相続発生時や氏名変更や住所変更に伴う「土地」に関する登記を義務づける法改正案を答申しました。登記を促進する効果を狙って「過料」が法案に盛り込まれました。

土地を取得後、3年以内に登記しなければ『10万円以下の過料』を科す。

また、住所変更の時や氏名が変わった時から2年以内に登記しなければ『5万円以下の過料』を科す。

これは施行前発生の相続にはすぐには適用されない予定ですが、一定の猶予期間後、施行前発生の相続に

ついても適用されることになりますので注意が必要です。

次に管理責任を問われることがあります。

特に、今回のケースで、お母様も亡くなり、空き家のまま放置された場合、朽ちて廃屋になり、倒壊の危険が周囲に及び、雑草や大木による周辺への影響もでます。

そこで周辺に悪影響や損害がでた場合、やはりそれは相続人へ管理責任が及びます。

 

相続登記をしないまま放置に至っている所有者不明土地は年々増加しており、土地の有効活用の弊害になっています。

こういった放置された家や土地があった場合、周辺地域の地価が下がったり、町の景観が悪化して治安にも影響します。

そして公共事業や都市開発の進行も妨げています。

今回の改正案で『過料』が盛り込まれたのも、相続登記などがされていない所有者不明土地がこれ以上増えることを防止するためです。

不要な土地であれば売却や贈与などを検討して、あなたの代できれいに精算し、子供たちの代に引き継がないことが

とても大事になります。

刑務所に入所中(服役中・在監中)の相続人や権利当事者がいる場合

Q 相続人の一人が刑務所に服役中です。遺産分割協議書はどうすればいいのですか?

 

Q 父から相続で受け継いだ土地を兄弟で共有で所有しています。今回、母の施設入居費用捻出のため、売りに出すことになりました。

しかし、弟は刑務所に服役中です。売買契約書はどうすればいいのでしょうか?

 

解決例を見る

拇印した書類に刑務所長又は刑務支所長が奥書証明をもらうことで手続きできます

相続の遺産分割協議書も、売買契約書の売主の印鑑は、ともに実印で押印し、印鑑証明書を出すことが決まりとなっています。

しかし、刑務所などに服役中の場合、印鑑証明書の交付を受けることが難しいため、通常の手続きを踏めません。

そこで、昭和39年2月27日民事甲第423号不動産先例の通達があります。

「刑務所在監者が登記義務者として印鑑証明書を提出できない場合には、本人の拇印である旨を刑務所長又は刑務支所長が奥書証明した委任状を添付すべきである。」

つまり、遺産分割協議書や法務局に提出する売買の登記原因証明情報や委任状に、服役中の者が印鑑の代わりに拇印し、その書面に刑務所長又は刑務支所長が奥書証明してもらえば、相続登記や売買・贈与登記申請手続きを進めることができます。

書類に書く住所は?

なお、遺産分割協議書に書く服役者の住所は「住民票上の住所」となります。

有期刑の者は、いずれ出所するため、帰るべき住所が必要なため、服役する際、住所の変動がありません。

つまり服役中の住民票の住所は、服役する直前の住所が住民票上の住所となります。

一方、死刑・無期懲役の場合、住民票上の住所は服役している刑務所へ変更となるそうです。

 

 

 

生前相続対策

認知症の妻のための信託と息子たちへの資産承継したいケース

相談者(76歳)と妻の宇都宮市で二人暮らしです。すでに長男次男は独立、結婚し、同じく宇都宮市内にて生計を立てて暮らしています。
去年、相談者は脳梗塞になり、療養の末、回復したが今後の判断能力の衰えが心配である。すでに、妻(82歳)は軽度の認知症候群で、近所で一軒家を構える長男とその妻が世話をしに時々来てくれている。
財産は、自宅である建物と土地。
近所に雑種地(現状駐車場として貸出中)を保有。
預金は2500万円。
夫婦とも認知症になった時のことが心配で、できる限りは二人で自宅に住みたい希望があるが、必要であれば、自宅や雑種地を売って施設の入居費用等に充てたい。また日々の生活の世話や支払いなどもだれかにしてほしい。
上記のケースで懸念されるのは、二人とも認知症になってしまうことです。

認知症候群になると、法律上、自分で意思決定できないという扱いになってしまうため、契約能力が否定されてしまいます。そのために認知症になってしまうと、自身の日常生活や日々の生活のための財産管理が難しくなり支障が出てしまいます。また場合によっては銀行から預金口座が凍結されてしまい、生活費の捻出が出来なくなっしまったり、親の施設入居費用捻出のために、認症の親が所有の自宅不動産や遊休資産を売却することは通常できません。

法定後見人が選任されれば、理由により裁判所の許可でできることもありますが、法定後見人に親族でなく司法書士や弁護士などの専門家後見人が就任することもあります。その場合、被後見人の財産を守るという観点から、スピーディーな管理処分の実行が難しいのが現状です。

家族が法定後見人に選任されても、自宅の売却には家庭裁判所の許可が必要となります。

では、今すぐ売却したほうがいいのでしょうか。ですが、そうはいきません。自宅は現に住んでいる不動産のため、認知症になる前に売却することはできませんし、遊休資産である雑種地も、適切な売却タイミングの時に売却したほうが、利益につながります。

解決例を見る

このケースの場合、信託契約と任意後見契約を検討することが可能です。
「信託契約」
不動産すべてと預金の一部を信託財産として、委託者兼受益者を父、受託者を長男として信託契約します。長男は、信託契約後に財産管理をし、父や母の生活費や施設入居捻出のために自宅を売却することが可能です。当初受益者は父にし、父が亡くなった後は、母が後継の受益者として、認知症の母親の生活のために信託財産が運用されます。後継受益者が亡くなった時を終了原因として信託を終了させ、残余財産を長男と次男へ相続させることが可能です。
「任意後見契約」
次に次男は任意後見人として、父の判断能力がなくなったら父に代わって、信託に含めなかった若しくは含められない財産を管理し、父の身上監護に関する世話もします。

次男が任意後見人として、父と母と任意後見契約をすることで、認知症になった後でも父と母の身上監護をすることができます。任意後見契約がなぜ必要かというと、信託はあくまで財産管理契約であって、本人の身上監護について契約できませんし、信託財産でない資産については関与することはできません。

例えば毎月入っている年金は信託財産に法律上組み込めませんし、保有する上場株式の信託もできないことが多く信託に組み込めません。そいった信託に組み込めない財産やご本人が信託としたくない財産の管理については、任意後見人が身上監護とともに財産管理していくことになります。

このように信託契約や任意後見契約を併用することもできます。また信託に組み込めなかった財産は通常の相続になりますので、遺言書を別途書く必要がある場合があります。

直系卑属に資産承継をさせるための信託および認知症対策しての信託をするケース

相談者(70歳)は息子である長男夫婦と宇都宮市で3人暮らしです。相談者の妻はすでに他界しており、長男夫婦の子供は独立し、壬生町で生計を立てている。相談者は代々の地主の家系でアパートやビル等不動産を多数所有する保有している。相談者の思いとしては、息子の妻が死ぬまでは、この自宅に住まわせて、生活の支援はしてあげたいが不動産の名義は孫になるようにしたい。相談者としては、息子にすべてを相続させたいが、息子が亡くなった後、息子の財産の半分はその妻に渡ってしまう可能性があるため、できれば直系卑属、血族に財産を承継させたいという思いがある。また、相談者も高齢になり、不動産の管理を息子に任せたい。

解決例を見る

上記のケースでは、遺言書では対応できません。

そこで信託という方法があります。

信託における資産承継の性質の側面を使用することで、希望を叶えることは可能です。委託者兼受益者を相談者として、受託者(長男の子供、つまり相談者にとっての孫)にすべてもしくは一部の財産を信託財産として管理処分を任せます。当初受益者の亡き後は、受益者(第2受益者)を長男、長男亡き後の受益者(第3受益者)を長男の妻や孫を指定します。

この時、長男の妻の受益権の内容を、現在住んでいる自宅に居住する権利のみに限定することも可能です。そして、長男の嫁の死亡などを信託の終了原因として、すべての残余財産先を孫とすれば、長男の嫁が最期まで自宅に居住できるようにしておきながら、長男の妻が死亡した後には、直系卑属である孫に不動産が承継されるような仕組みを作ることができます。このように信託は、遺言では対応できない承継方法について実行することが可能です。しかし、各相続人の遺留分減殺額請求権は消滅しないため、侵害とならない程度の額を渡す形になるような設計にする必要があります。上記の事例で、すべての財産を信託財産として、

その後、父について相続が発生した時、長男以外に二男がいた場合は、長男は二男より遺留分を請求される恐れがあります。そうした遺留分のケアをしないと、相談者亡き後、相続・遺贈を受けた人が訴訟などの紛争に巻き込まれる事態になるかもしれませんので注意が必要です。

受託者を誰にするべきか。そして信託監督人の設置について。

解決例を見る

家族のための「信託」とは、自分の持っている不動産・預貯金などの資産を信頼できる家族その他の信頼できる人に信託する財産を託して、その管理や処分を任せる財産管理契約です。そして、財産を託す人が「委託者」と呼び、託される人が「受託者」と呼ばれます。信託された財産から利益を受ける人が「受益者」と呼ばれます。そして、信託契約に基づいた管理処分について、同意権などを与えられた人を「信託監督人」といいます。今回はその中の「受託者」と「信託監督人」についてお話しします。

「受託者について」
信託は、財産(自宅などの不動産や預金など)を持っている人が、自らに認知症等の事態が生じる前に、財産の管理を信頼できる家族や友人、つまり「受託者」に託する契約ですが、受託者というのを誰にやってもらうのかというのがとても重要で信託契約の根幹です。委託者亡きあと、委託者の思いに沿った信託事務ができるかが重要になってきます。そして人として信頼できていても、財産管理について適切に実施できるかはまた別の話しになります。よって、受託者候補になり得そうな人がいたとしても、その役割を担う能力を育てることも必要です。特に信託期間は長期に及ぶことが多く、自らの築いた財産をしっかりと引き継いでもらいたい場合、その財産を管理してくれる家族などを育てていくという視点も重要です。

「信託監督人について」
受託者を文字通り監督する立場で、重要な財産の処分などについて同意権が与えられるなど、信託契約において重要な関係人です。この信託監督人は専門家であることが推奨されていますが、身近に、受託者をしっかり監督できる家族がいればその方が信託監督人になって監督することは十分可能です。ただし、信託監督人は誰でもいいかというとそうではありません。信託監督人の定めとしてふさわしくない関係の人は、専任するべきではありません。
例えば、受託者を長男、信託監督人を長男の妻とするという契約です。妻が夫の信託事務を監督することは難しいことは容易に想像できます。十分な監督が期待できません。また、信託監督人を選任する権限を受託者に与える内容の信託契約も不適当です。受託者を監督する立場にある人間を受託者が選任する場合、自分に甘い人間、協力してくれる人を選任してしまいます。やはり家族同士で監督というのは、やはり、甘さがでてくるものです。弊所では、利益が共同関係にある者同時が受託者と信託関係人になる信託契約はお勧めしません。信託監督人を置くことに意味がないためです。
誰を受託者として、信託監督人になるか。受益者代理人は置くか。任意後見人も置いた方がいいか。それぞれの関係性が立場を考慮しながら、設計する必要があります。場合によっては、司法書士が信託監督人として、受託者を監督する契約内容にすることも可能です。以上のように、信託契約の内容が実行される根幹は信託に携わる者を誰にするかがとても重要になります。

相続税対策としての信託契約の活用について

解決例を見る

信託契約を使って110万円以下で毎年贈与を実行している契約があるようですが、こちらが暦年贈与扱いとして必ず非課税になるかは疑問です。歴年贈与による相続財産の取り崩しで相続税を抑えたい目的でしょう。もちろん、委託者兼受益者である依頼主が、認知なく意思能力があれば、受益者の立場で、毎年、額や渡す時期を決定し、子や孫に暦年贈与することは可能です。問題となるのは、認知症になった後も信託内給付として、暦年贈与するという内容です。信託行為に「子や孫に各110万円を毎年帰属者として給付する」「毎年、110万円を限度として給付する」と定めた場合は信託設定時信託期間に乗じた総額が贈与されたとして一括課税されると考えられています。つまり暦年課税の非課税の特例の適用を税務署から否定される可能性があります。一括課税を避けるための信託内給付の定め方も一部提案されていますが、そもそも信託法は信託契約を節税対策として活用を予定されているものではありません。家族のための民事信託契約は、相続人予定者に財産の処分権限を与えて、認知症などになった時の財産の凍結を避け、財産を認知症になった本人やその家族のために活用し、さらには納税準備資金の調達をするために適切な時期に売るということができることが魅力かと感じます。
そして、いくら一括課税を避ける信託内給付の定め方をしても、税務署と揉めることも想定します。もっぱら非課税や節税対策としての信託契約書の作成はお勧めしておりません。本来の信託は、遺言では難しい承継の指定や認知症対策や家族の生活の安定のための財産信託です。節税対策は、保険や通常の暦年贈与など、信託以外で対策することをおすすめします。

遺言無効を主張されないための予防策

ほかの相続人に、遺言を主張されてしまったら財産を遺言によって相続することになった相続人としては、そこで調停や訴訟に発展してしまいます。
そういったことを避けるための予防策はないでしょうか。

解決例を見る

こいったトラブルに発展する前の予防策があります。それは遺言書を公正証書遺言で作成することです。
公正証書であることによって以下の効果があります。

(1)遺言が無効になりづらい
(2)遺言書を紛失がない
(3)偽造を防止できる
(4)自分で書かなくて良い
(5)すぐに遺産相続を開始できる

(1)遺言が無効になりづらい
直筆の遺言は様式が法律に従ってなければ無効になります。署名押印がないものは無効です。また夫婦連名や日付を定めていないものも無効です。例えば「8月吉日」といった表記も日付を定めていないとして認められません。また、訂正の仕方も面倒です。直筆の遺言は往々にして遺言書が無効もしくは一部無効になったケースがあります。公正証書遺言ではこのような様式的な無効はありません。
ただし、公証人は遺言能力の有無について正確に判断することはできません。公正証書遺言であっても、遺言能力が否定され、遺言が無効と判断された裁判例は存在しますが、公証人が遺言者に遺言内容の確認をし、遺言内容を理解しているか確認した上で、公正証書が作成されるため、有効性の高いものになります。

(2)遺言書を紛失がない
遺言書の怖い点は紛失です。もしくは隠匿です。いくら法的に有効でも見つからなければ意味がありません。自身に都合の悪いものの場合、破棄しようとする人も珍しくないため、公証役場にて遺言書が保管されているのは大きなメリットとなります。

(3)偽造を防止できる
そもそも、公正証書遺言は公証人が作成します。したがって偽造の心配がありません。もし、自筆証書遺言で偽造が疑われる場合は筆跡などから判断しなくてはいけなくなります。

(4)自分で書かなくて良い
自筆証書遺言は、別紙の財産目録を除き、一言一句すべて自筆でなくてはいけません。一部でも他人が書いた形跡があると無効になります。公正証書遺言は自分で書く手間を省くことができますし、文字を書ける状態でない人が遺言書を作成する有効な手段でもあります。また目が見えない人でも利用できます。

(5)すぐに遺産相続を開始できる
遺言の内容を理解していない者の遺言書を公証人は認証してくれません。公正証書遺言は作成され認証された時点でそれが本人の意思に基づき作成され、法的な有効であることが担保されています。そのため家庭裁判所の検認を受けることなく遺産相続を開始でき、名義替えの手続きも公正証書遺言の場合は、添付書面が簡略化されていることが多く、多くの名義替えをしなければいけない相続人の手続きの負担軽減にもつながります。

以上のように公正証書遺言はメリットがいっぱいあります。デメリットをあえてあげるなら公正証書は公証センターの事前の確認や手続きに日数を要し、認証の費用もかかります。事案や財産の規模によってもかかる費用は異なりますので、一概にはいえませんが、専門家に直筆遺言書の作成を依頼した場合と公正証書遺言での作成を依頼した場合の費用の違いは大きくはなく数万円くらいの違いであることがほとんどの印象に思えますので、個人的には公正証書遺言をお勧めします。

しかし、家族関係も複雑でなく、特異な事情もなく、単純な遺言内容である場合は法的に有効な直筆遺言をしっかり作成し、法務局保管制度などを利用することもいいでしょう。

財産の規模や家族構成や特異な事情等、考慮してどちらがいいか検討する必要があります。

信託契約と任意後見契約

認知症の妻のための信託と息子たちへの資産承継したいケース

相談者(76歳)と妻の宇都宮市で二人暮らしです。すでに長男次男は独立、結婚し、同じく宇都宮市内にて生計を立てて暮らしています。
去年、相談者は脳梗塞になり、療養の末、回復したが今後の判断能力の衰えが心配である。すでに、妻(82歳)は軽度の認知症候群で、近所で一軒家を構える長男とその妻が世話をしに時々来てくれている。
財産は、自宅である建物と土地。
近所に雑種地(現状駐車場として貸出中)を保有。
預金は2500万円。
夫婦とも認知症になった時のことが心配で、できる限りは二人で自宅に住みたい希望があるが、必要であれば、自宅や雑種地を売って施設の入居費用等に充てたい。また日々の生活の世話や支払いなどもだれかにしてほしい。
上記のケースで懸念されるのは、二人とも認知症になってしまうことです。

認知症候群になると、法律上、自分で意思決定できないという扱いになってしまうため、契約能力が否定されてしまいます。そのために認知症になってしまうと、自身の日常生活や日々の生活のための財産管理が難しくなり支障が出てしまいます。また場合によっては銀行から預金口座が凍結されてしまい、生活費の捻出が出来なくなっしまったり、親の施設入居費用捻出のために、認症の親が所有の自宅不動産や遊休資産を売却することは通常できません。

法定後見人が選任されれば、理由により裁判所の許可でできることもありますが、法定後見人に親族でなく司法書士や弁護士などの専門家後見人が就任することもあります。その場合、被後見人の財産を守るという観点から、スピーディーな管理処分の実行が難しいのが現状です。

家族が法定後見人に選任されても、自宅の売却には家庭裁判所の許可が必要となります。

では、今すぐ売却したほうがいいのでしょうか。ですが、そうはいきません。自宅は現に住んでいる不動産のため、認知症になる前に売却することはできませんし、遊休資産である雑種地も、適切な売却タイミングの時に売却したほうが、利益につながります。

解決例を見る

このケースの場合、信託契約と任意後見契約を検討することが可能です。
「信託契約」
不動産すべてと預金の一部を信託財産として、委託者兼受益者を父、受託者を長男として信託契約します。長男は、信託契約後に財産管理をし、父や母の生活費や施設入居捻出のために自宅を売却することが可能です。当初受益者は父にし、父が亡くなった後は、母が後継の受益者として、認知症の母親の生活のために信託財産が運用されます。後継受益者が亡くなった時を終了原因として信託を終了させ、残余財産を長男と次男へ相続させることが可能です。
「任意後見契約」
次に次男は任意後見人として、父の判断能力がなくなったら父に代わって、信託に含めなかった若しくは含められない財産を管理し、父の身上監護に関する世話もします。

次男が任意後見人として、父と母と任意後見契約をすることで、認知症になった後でも父と母の身上監護をすることができます。任意後見契約がなぜ必要かというと、信託はあくまで財産管理契約であって、本人の身上監護について契約できませんし、信託財産でない資産については関与することはできません。

例えば毎月入っている年金は信託財産に法律上組み込めませんし、保有する上場株式の信託もできないことが多く信託に組み込めません。そいった信託に組み込めない財産やご本人が信託としたくない財産の管理については、任意後見人が身上監護とともに財産管理していくことになります。

このように信託契約や任意後見契約を併用することもできます。また信託に組み込めなかった財産は通常の相続になりますので、遺言書を別途書く必要がある場合があります。

直系卑属に資産承継をさせるための信託および認知症対策しての信託をするケース

相談者(70歳)は息子である長男夫婦と宇都宮市で3人暮らしです。相談者の妻はすでに他界しており、長男夫婦の子供は独立し、壬生町で生計を立てている。相談者は代々の地主の家系でアパートやビル等不動産を多数所有する保有している。相談者の思いとしては、息子の妻が死ぬまでは、この自宅に住まわせて、生活の支援はしてあげたいが不動産の名義は孫になるようにしたい。相談者としては、息子にすべてを相続させたいが、息子が亡くなった後、息子の財産の半分はその妻に渡ってしまう可能性があるため、できれば直系卑属、血族に財産を承継させたいという思いがある。また、相談者も高齢になり、不動産の管理を息子に任せたい。

解決例を見る

上記のケースでは、遺言書では対応できません。

そこで信託という方法があります。

信託における資産承継の性質の側面を使用することで、希望を叶えることは可能です。委託者兼受益者を相談者として、受託者(長男の子供、つまり相談者にとっての孫)にすべてもしくは一部の財産を信託財産として管理処分を任せます。当初受益者の亡き後は、受益者(第2受益者)を長男、長男亡き後の受益者(第3受益者)を長男の妻や孫を指定します。

この時、長男の妻の受益権の内容を、現在住んでいる自宅に居住する権利のみに限定することも可能です。そして、長男の嫁の死亡などを信託の終了原因として、すべての残余財産先を孫とすれば、長男の嫁が最期まで自宅に居住できるようにしておきながら、長男の妻が死亡した後には、直系卑属である孫に不動産が承継されるような仕組みを作ることができます。このように信託は、遺言では対応できない承継方法について実行することが可能です。しかし、各相続人の遺留分減殺額請求権は消滅しないため、侵害とならない程度の額を渡す形になるような設計にする必要があります。上記の事例で、すべての財産を信託財産として、

その後、父について相続が発生した時、長男以外に二男がいた場合は、長男は二男より遺留分を請求される恐れがあります。そうした遺留分のケアをしないと、相談者亡き後、相続・遺贈を受けた人が訴訟などの紛争に巻き込まれる事態になるかもしれませんので注意が必要です。

親亡き後の障害児の生活を守るための信託契約のケース

父は、65歳。母は2年前に他界し、同居する一人息子(40歳)は重度の知的障害がある。父には、近隣に住む父の弟夫婦が住んでいる。私たちにもしものことがあった場合は、弟夫婦が息子の面倒を見てくれることを約束してくれた。父たちの財産は、自宅不動産と近所に駐車場を運営しており、預貯金は2000万円
上記のケースでは、特に生前に対策をしなかった場合、両親がなくなった後、法定後見人を家庭裁判所に申し立てることになりますが、その場合、父の弟でなく司法書士や弁護士などの専門家後見人が選任されることがあります。また財産について、後見人は静的管理の権限しかしかなく、ぜいたくな使い方はできません。静的管理しかできないのは、つまり被後見人の財産を守ることにつながるため、仕方がない運用方針です。親亡き後、親の財産を子のために積極活用する方法はないか。

解決例を見る

そこで信託という方法があります。父と父の弟で信託契約をして、自宅不動産や駐車場や預貯金の一部を信託財産として父の弟に託します。信託の効力発生時期を、父の死亡の時からとして、父亡き後は、父の弟が、託された信託財産を運用して、障害のある息子のために管理処分され、その利益は息子のために使われます。使い方についても、信託契約の内容として細かく規定することも可能です。両親亡き後は、息子に法定後見人が選任されれば、息子の代理人として法定後見人は受託者である父の弟に対して信託契約に基づく受益権の給付を要求するという関係も生まれます。それでも弟がちゃんと信託契約通りに実行していくか不安である場合、信託契約時に信託監督人を選定し、両親の死亡時に就任させ、信託財産の管理について監督させることも可能です。弊所では信託監督人を設置する信託を推奨しております。信託監督人は、親族でもいいですし、司法書士や弁護士などの専門家が信託監督人に就任することもあります。

若年の子供の自立を支えるそして、妨げないための信託契約のケース

父は、67様。妻58歳、亡き長女の長男9歳の3人で暮らしています。長男(35歳)と亡き長女は、就職後すぐ実家を出て、同じ市内で独立して結婚しそれぞれ生計を立てていました。しかし、長女夫婦が事故で死亡し、長女夫婦の一人息子、つまり相談者の孫を引き取って相談者夫婦が面倒しています。相談者である父は、1年前大病を患い、自分なきあとのことを心配するようになりました。心配事は、まだ幼い孫のこと、そして配偶者の老後の生活のことです。太陽光の売電収益のある土地 4筆
自宅建物とその敷地不動産
預貯金 800万円
相談者の思い相談者としては、まだ自立していない孫については、しっかり独立したあとに財産を渡したいのと同時に、独立するまでの学費や食費などの必要経費についてはサポートしたいという思いがあり、太陽光の毎月の収益権も社会人なりたてで受け取っては、その収益を頼りにしてしまい、社会人としての成長を妨げるのではないかと心配し、できれば結婚適齢期の28歳くらいに太陽光付きの不動産を渡したい。それまで太陽光の収益は、まだ58歳の妻の生活支援および孫の大学卒業までの学費と生活資金に充てたいという希望です。

解決例を見る

信託契約をすることで解決できます。上記のケースでは、財産について期限や条件を決め、信託することが可能です。まず、信託財産は不動産すべてと預金の一部を信託財産とします。長男を受託者として、父を受益者として、父亡き後の二次受益者を妻・長男・孫として信託契約を設定します。太陽光の売電収益を長男が受領して、受益者である父に、契約の内容に基づいた金銭の支給や医療費や保険料など支払い等を実行します。父が亡き後は、母・長男・孫を受益者として、信託契約の内容に基づいた支給や支払い等を長男が引き続き実行します。そして母親の死亡を信託の一部終了原因として、長男の相続予定の太陽光付きの土地が信託終了とさせ、最終帰属権利者である長男の所有権移転がなされ、そして、孫が28歳もしくは婚姻したこと期限・条件として信託の終了原因とし、孫の相続予定の太陽光付きの土地や自宅不動産が信託終了となり、最終帰属権利者である孫に所有権移転登記され、信託がすべて終了するという契約が考えられます。このように、信託契約によって、渡したい財産を渡したいタイミングで相続人らへ渡すことも可能となります。

受託者を誰にするべきか。そして信託監督人の設置について。

解決例を見る

家族のための「信託」とは、自分の持っている不動産・預貯金などの資産を信頼できる家族その他の信頼できる人に信託する財産を託して、その管理や処分を任せる財産管理契約です。そして、財産を託す人が「委託者」と呼び、託される人が「受託者」と呼ばれます。信託された財産から利益を受ける人が「受益者」と呼ばれます。そして、信託契約に基づいた管理処分について、同意権などを与えられた人を「信託監督人」といいます。今回はその中の「受託者」と「信託監督人」についてお話しします。

「受託者について」
信託は、財産(自宅などの不動産や預金など)を持っている人が、自らに認知症等の事態が生じる前に、財産の管理を信頼できる家族や友人、つまり「受託者」に託する契約ですが、受託者というのを誰にやってもらうのかというのがとても重要で信託契約の根幹です。委託者亡きあと、委託者の思いに沿った信託事務ができるかが重要になってきます。そして人として信頼できていても、財産管理について適切に実施できるかはまた別の話しになります。よって、受託者候補になり得そうな人がいたとしても、その役割を担う能力を育てることも必要です。特に信託期間は長期に及ぶことが多く、自らの築いた財産をしっかりと引き継いでもらいたい場合、その財産を管理してくれる家族などを育てていくという視点も重要です。

「信託監督人について」
受託者を文字通り監督する立場で、重要な財産の処分などについて同意権が与えられるなど、信託契約において重要な関係人です。この信託監督人は専門家であることが推奨されていますが、身近に、受託者をしっかり監督できる家族がいればその方が信託監督人になって監督することは十分可能です。ただし、信託監督人は誰でもいいかというとそうではありません。信託監督人の定めとしてふさわしくない関係の人は、専任するべきではありません。
例えば、受託者を長男、信託監督人を長男の妻とするという契約です。妻が夫の信託事務を監督することは難しいことは容易に想像できます。十分な監督が期待できません。また、信託監督人を選任する権限を受託者に与える内容の信託契約も不適当です。受託者を監督する立場にある人間を受託者が選任する場合、自分に甘い人間、協力してくれる人を選任してしまいます。やはり家族同士で監督というのは、やはり、甘さがでてくるものです。弊所では、利益が共同関係にある者同時が受託者と信託関係人になる信託契約はお勧めしません。信託監督人を置くことに意味がないためです。
誰を受託者として、信託監督人になるか。受益者代理人は置くか。任意後見人も置いた方がいいか。それぞれの関係性が立場を考慮しながら、設計する必要があります。場合によっては、司法書士が信託監督人として、受託者を監督する契約内容にすることも可能です。以上のように、信託契約の内容が実行される根幹は信託に携わる者を誰にするかがとても重要になります。

相続税対策としての信託契約の活用について

解決例を見る

信託契約を使って110万円以下で毎年贈与を実行している契約があるようですが、こちらが暦年贈与扱いとして必ず非課税になるかは疑問です。歴年贈与による相続財産の取り崩しで相続税を抑えたい目的でしょう。もちろん、委託者兼受益者である依頼主が、認知なく意思能力があれば、受益者の立場で、毎年、額や渡す時期を決定し、子や孫に暦年贈与することは可能です。問題となるのは、認知症になった後も信託内給付として、暦年贈与するという内容です。信託行為に「子や孫に各110万円を毎年帰属者として給付する」「毎年、110万円を限度として給付する」と定めた場合は信託設定時信託期間に乗じた総額が贈与されたとして一括課税されると考えられています。つまり暦年課税の非課税の特例の適用を税務署から否定される可能性があります。一括課税を避けるための信託内給付の定め方も一部提案されていますが、そもそも信託法は信託契約を節税対策として活用を予定されているものではありません。家族のための民事信託契約は、相続人予定者に財産の処分権限を与えて、認知症などになった時の財産の凍結を避け、財産を認知症になった本人やその家族のために活用し、さらには納税準備資金の調達をするために適切な時期に売るということができることが魅力かと感じます。
そして、いくら一括課税を避ける信託内給付の定め方をしても、税務署と揉めることも想定します。もっぱら非課税や節税対策としての信託契約書の作成はお勧めしておりません。本来の信託は、遺言では難しい承継の指定や認知症対策や家族の生活の安定のための財産信託です。節税対策は、保険や通常の暦年贈与など、信託以外で対策することをおすすめします。

認知症対策

認知症の妻のための信託と息子たちへの資産承継したいケース

相談者(76歳)と妻の宇都宮市で二人暮らしです。すでに長男次男は独立、結婚し、同じく宇都宮市内にて生計を立てて暮らしています。
去年、相談者は脳梗塞になり、療養の末、回復したが今後の判断能力の衰えが心配である。すでに、妻(82歳)は軽度の認知症候群で、近所で一軒家を構える長男とその妻が世話をしに時々来てくれている。
財産は、自宅である建物と土地。
近所に雑種地(現状駐車場として貸出中)を保有。
預金は2500万円。
夫婦とも認知症になった時のことが心配で、できる限りは二人で自宅に住みたい希望があるが、必要であれば、自宅や雑種地を売って施設の入居費用等に充てたい。また日々の生活の世話や支払いなどもだれかにしてほしい。
上記のケースで懸念されるのは、二人とも認知症になってしまうことです。

認知症候群になると、法律上、自分で意思決定できないという扱いになってしまうため、契約能力が否定されてしまいます。そのために認知症になってしまうと、自身の日常生活や日々の生活のための財産管理が難しくなり支障が出てしまいます。また場合によっては銀行から預金口座が凍結されてしまい、生活費の捻出が出来なくなっしまったり、親の施設入居費用捻出のために、認症の親が所有の自宅不動産や遊休資産を売却することは通常できません。

法定後見人が選任されれば、理由により裁判所の許可でできることもありますが、法定後見人に親族でなく司法書士や弁護士などの専門家後見人が就任することもあります。その場合、被後見人の財産を守るという観点から、スピーディーな管理処分の実行が難しいのが現状です。

家族が法定後見人に選任されても、自宅の売却には家庭裁判所の許可が必要となります。

では、今すぐ売却したほうがいいのでしょうか。ですが、そうはいきません。自宅は現に住んでいる不動産のため、認知症になる前に売却することはできませんし、遊休資産である雑種地も、適切な売却タイミングの時に売却したほうが、利益につながります。

解決例を見る

このケースの場合、信託契約と任意後見契約を検討することが可能です。
「信託契約」
不動産すべてと預金の一部を信託財産として、委託者兼受益者を父、受託者を長男として信託契約します。長男は、信託契約後に財産管理をし、父や母の生活費や施設入居捻出のために自宅を売却することが可能です。当初受益者は父にし、父が亡くなった後は、母が後継の受益者として、認知症の母親の生活のために信託財産が運用されます。後継受益者が亡くなった時を終了原因として信託を終了させ、残余財産を長男と次男へ相続させることが可能です。
「任意後見契約」
次に次男は任意後見人として、父の判断能力がなくなったら父に代わって、信託に含めなかった若しくは含められない財産を管理し、父の身上監護に関する世話もします。

次男が任意後見人として、父と母と任意後見契約をすることで、認知症になった後でも父と母の身上監護をすることができます。任意後見契約がなぜ必要かというと、信託はあくまで財産管理契約であって、本人の身上監護について契約できませんし、信託財産でない資産については関与することはできません。

例えば毎月入っている年金は信託財産に法律上組み込めませんし、保有する上場株式の信託もできないことが多く信託に組み込めません。そいった信託に組み込めない財産やご本人が信託としたくない財産の管理については、任意後見人が身上監護とともに財産管理していくことになります。

このように信託契約や任意後見契約を併用することもできます。また信託に組み込めなかった財産は通常の相続になりますので、遺言書を別途書く必要がある場合があります。

直系卑属に資産承継をさせるための信託および認知症対策しての信託をするケース

相談者(70歳)は息子である長男夫婦と宇都宮市で3人暮らしです。相談者の妻はすでに他界しており、長男夫婦の子供は独立し、壬生町で生計を立てている。相談者は代々の地主の家系でアパートやビル等不動産を多数所有する保有している。相談者の思いとしては、息子の妻が死ぬまでは、この自宅に住まわせて、生活の支援はしてあげたいが不動産の名義は孫になるようにしたい。相談者としては、息子にすべてを相続させたいが、息子が亡くなった後、息子の財産の半分はその妻に渡ってしまう可能性があるため、できれば直系卑属、血族に財産を承継させたいという思いがある。また、相談者も高齢になり、不動産の管理を息子に任せたい。

解決例を見る

上記のケースでは、遺言書では対応できません。

そこで信託という方法があります。

信託における資産承継の性質の側面を使用することで、希望を叶えることは可能です。委託者兼受益者を相談者として、受託者(長男の子供、つまり相談者にとっての孫)にすべてもしくは一部の財産を信託財産として管理処分を任せます。当初受益者の亡き後は、受益者(第2受益者)を長男、長男亡き後の受益者(第3受益者)を長男の妻や孫を指定します。

この時、長男の妻の受益権の内容を、現在住んでいる自宅に居住する権利のみに限定することも可能です。そして、長男の嫁の死亡などを信託の終了原因として、すべての残余財産先を孫とすれば、長男の嫁が最期まで自宅に居住できるようにしておきながら、長男の妻が死亡した後には、直系卑属である孫に不動産が承継されるような仕組みを作ることができます。このように信託は、遺言では対応できない承継方法について実行することが可能です。しかし、各相続人の遺留分減殺額請求権は消滅しないため、侵害とならない程度の額を渡す形になるような設計にする必要があります。上記の事例で、すべての財産を信託財産として、

その後、父について相続が発生した時、長男以外に二男がいた場合は、長男は二男より遺留分を請求される恐れがあります。そうした遺留分のケアをしないと、相談者亡き後、相続・遺贈を受けた人が訴訟などの紛争に巻き込まれる事態になるかもしれませんので注意が必要です。

受託者を誰にするべきか。そして信託監督人の設置について。

解決例を見る

家族のための「信託」とは、自分の持っている不動産・預貯金などの資産を信頼できる家族その他の信頼できる人に信託する財産を託して、その管理や処分を任せる財産管理契約です。そして、財産を託す人が「委託者」と呼び、託される人が「受託者」と呼ばれます。信託された財産から利益を受ける人が「受益者」と呼ばれます。そして、信託契約に基づいた管理処分について、同意権などを与えられた人を「信託監督人」といいます。今回はその中の「受託者」と「信託監督人」についてお話しします。

「受託者について」
信託は、財産(自宅などの不動産や預金など)を持っている人が、自らに認知症等の事態が生じる前に、財産の管理を信頼できる家族や友人、つまり「受託者」に託する契約ですが、受託者というのを誰にやってもらうのかというのがとても重要で信託契約の根幹です。委託者亡きあと、委託者の思いに沿った信託事務ができるかが重要になってきます。そして人として信頼できていても、財産管理について適切に実施できるかはまた別の話しになります。よって、受託者候補になり得そうな人がいたとしても、その役割を担う能力を育てることも必要です。特に信託期間は長期に及ぶことが多く、自らの築いた財産をしっかりと引き継いでもらいたい場合、その財産を管理してくれる家族などを育てていくという視点も重要です。

「信託監督人について」
受託者を文字通り監督する立場で、重要な財産の処分などについて同意権が与えられるなど、信託契約において重要な関係人です。この信託監督人は専門家であることが推奨されていますが、身近に、受託者をしっかり監督できる家族がいればその方が信託監督人になって監督することは十分可能です。ただし、信託監督人は誰でもいいかというとそうではありません。信託監督人の定めとしてふさわしくない関係の人は、専任するべきではありません。
例えば、受託者を長男、信託監督人を長男の妻とするという契約です。妻が夫の信託事務を監督することは難しいことは容易に想像できます。十分な監督が期待できません。また、信託監督人を選任する権限を受託者に与える内容の信託契約も不適当です。受託者を監督する立場にある人間を受託者が選任する場合、自分に甘い人間、協力してくれる人を選任してしまいます。やはり家族同士で監督というのは、やはり、甘さがでてくるものです。弊所では、利益が共同関係にある者同時が受託者と信託関係人になる信託契約はお勧めしません。信託監督人を置くことに意味がないためです。
誰を受託者として、信託監督人になるか。受益者代理人は置くか。任意後見人も置いた方がいいか。それぞれの関係性が立場を考慮しながら、設計する必要があります。場合によっては、司法書士が信託監督人として、受託者を監督する契約内容にすることも可能です。以上のように、信託契約の内容が実行される根幹は信託に携わる者を誰にするかがとても重要になります。

相続税対策としての信託契約の活用について

解決例を見る

信託契約を使って110万円以下で毎年贈与を実行している契約があるようですが、こちらが暦年贈与扱いとして必ず非課税になるかは疑問です。歴年贈与による相続財産の取り崩しで相続税を抑えたい目的でしょう。もちろん、委託者兼受益者である依頼主が、認知なく意思能力があれば、受益者の立場で、毎年、額や渡す時期を決定し、子や孫に暦年贈与することは可能です。問題となるのは、認知症になった後も信託内給付として、暦年贈与するという内容です。信託行為に「子や孫に各110万円を毎年帰属者として給付する」「毎年、110万円を限度として給付する」と定めた場合は信託設定時信託期間に乗じた総額が贈与されたとして一括課税されると考えられています。つまり暦年課税の非課税の特例の適用を税務署から否定される可能性があります。一括課税を避けるための信託内給付の定め方も一部提案されていますが、そもそも信託法は信託契約を節税対策として活用を予定されているものではありません。家族のための民事信託契約は、相続人予定者に財産の処分権限を与えて、認知症などになった時の財産の凍結を避け、財産を認知症になった本人やその家族のために活用し、さらには納税準備資金の調達をするために適切な時期に売るということができることが魅力かと感じます。
そして、いくら一括課税を避ける信託内給付の定め方をしても、税務署と揉めることも想定します。もっぱら非課税や節税対策としての信託契約書の作成はお勧めしておりません。本来の信託は、遺言では難しい承継の指定や認知症対策や家族の生活の安定のための財産信託です。節税対策は、保険や通常の暦年贈与など、信託以外で対策することをおすすめします。

死後事務委任契約

私の死後にSNSのアカントを閉鎖してほしいケース

相談者(56歳)と妻の二人暮らしです。すでに長男は独立、結婚し、生計を立てて暮らしています。
相談者はブログやSNSで情報の発信をすることが好きであるが、自分がもしもの時は、アカウントを綺麗に閉鎖したいという思いがあります。
しかし、妻は機械操作が不安で、スマートホンも簡単な機能しか使えません。長男は忙しい仕事をしており、こんな細かな作業をお願いすることに抵抗があります。なにより頼んだとしてもしっかりアカウント削除してくれるか不安である。

解決例を見る

このケースの場合、死後事務委任契約を検討することが可能です。
信頼できる方を受任者として、死後事務委任契約を締結します。あらかじめ、各種アカウントのIDやパスワードなどを受任者に開示し、死後、受任者がアカウントを削除します。
上記の契約時、報酬金と事務にかかる費用にあてるために預託金を預けます。死後、受任者が事務を実行し、委任者の相続人や遺言執行者などに事務に関する報告書と費用や報酬に関する清算書などを報告・提出します。
死後事務委任契約の受任者は、弊所でも内容によりお引き受けできますが、死亡したことが確実に弊所に覚知できるような体制でなければ、死後事務委任契約をお引き受けしても実行ができないことがございます。

私の遺骨は夫の実家でなく、私の生家のお墓に納骨してほしい。

相談者は、夫の実家の墓に入ることだけは嫌だと長年考えていました。実家を継いだ弟に聞くと「どうしても嫌だというなら、こっちの墓に入ってもいいよ」と言ってくれました。
しかし、実家は千葉で、現在住んでいる宇都宮からは遠方です。息子たちに「私が死んだら長野県の実家のお墓に納骨してほしい」と頼みましたが生半可な返事しかなく、重く受け止めてくれません。主人の実家のお墓に納骨されてしまうのではないかと心配である。

解決例を見る

このケースの場合、死後事務委任契約を検討することが可能です。
信頼できる方を受任者として、納骨手続きに関して死後事務委任契約を締結します。事例の場合は、長野県の弟さんが適任でしょう。こちらの方と納骨手続きに必要な決め事や委任する事項を契約書に定め、委任契約を締結します。
上記の契約時、弟さんへの報酬金と納骨や納骨先での供養にかかる費用にあてるための預託金を預けます。死後、受任者である弟さんが息子さんたちより遺骨を引き取り長野県の実家のお墓に納骨と供養をし、委任者の相続人や遺言執行者などに事務に関する報告書と費用や報酬に関する清算書などを報告・提出します。

不動産売買

DVなど被害者の住所と不動産登記

夫の暴力が原因で別居するにあたり、住所などの非開示請求して、新しい住所が夫にばれないような措置をして安心していた。

そして今回、自分の所有する不動産を売ろうとした矢先、不動産仲介業者に、「住所変更登記もしないと手続き上いけませんので、司法書士さんに所有権移転登記と併せて住所変更登記も依頼しますね。」と言われていました。

登記上の住所は夫と同居していた時の住所です。この不動産を私が所有していることは夫も知っているので、住所変更登記がされた後、登記簿を夫が取得したら、新しい私の住所がばれてしまうと不安になりました。どうすればいいでしょうか。

解決例を見る

その場合、不動産業者に司法書士の連絡先を聞いて、DV等の支援措置により住所に関する書面の閲覧制限の支援を受けている旨を伝えれば問題ありません。

 

「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」(以下「DV防止法」という)の支援措置を受けている被支援措置者である場合、この住所変更登記をすると、もちろん登記簿に載ってしまうので、配偶者に現在の住所を知られてしまう恐れがあります。

そこでこのようなケースでは、法務局では登記名義人の住所の変更登記をすることを要しないとの取扱いになっています。(平成25年12月12日付法務省民二第809号通知)

また、登記申請の附属書類として、CV防止法の支援等を受けている証明書と自分の現在の住民票をつけます。

通常、登記完了後、附属書類などは保管され、利害関係人が見ることができます。この附属書類の保管については、今回の登記申請が被支援措置者によるものであることが一見して明らかになるような措置が施され、当該被支援措置者及びその代理人以外の者は見ることができないものとされます。

この手続きを踏めば、登記簿上はCV防止法の支援等を受けている方は、従前の住所のままで、新しい所有者へ所有権移転登記が完了します。

 

今回は不動産業者がちゃんと住所変更登記入れますよと教えてくれたため、依頼者が住所変更登記が入ることに気づきましたが、売買による所有権移転登記の流れでよく話しを聞いていないとその住所変更登記もされてしまうこともあります。

DV防止法等の支援で住所の開示を制限していることの事情は、伝えずらいかと思いますが、不動産業者や司法書士にしっかり事前にお伝えしたほうがいいかと思います。

 

家庭菜園を楽しむための畑付き一戸建てが欲しい。

現在、宇都宮市の在住のAさんは、高速のインターが近いところに一軒家を持って家庭菜園をして畑を持ちたいという夢がありました。しかし、ちょっと調べると畑を持つには農家ではないといけないと知りました。畑を借りるのでなく所有することはできないのでしょうか。畑付きの一戸建てが欲しいです。

 

 

解決例を見る

空き家バンクに登録された空き家に付随した農地については、農地所有のための要件が大幅に緩和されています。

例えば鹿沼市の農業委員会では、農地取得の下限面積を市西北部の指定区域内に限り、空き家に付属した農地はこれまでの30アールから1アールに引き下げています。農用地区外の農地も30アールから10アールに引き下げています。

通常は農家でないと農地を買うことはできず、農業委員会の許可が必要なものが、指定区域内で市の空き家バンクに登録された農地付き空き家の物件は買うことができるようになっているのです。

このような制度緩和は、移住定住の促進、遊休農地の発生防止・解消、新規就農の促進のためです。

宇都宮市から、車の便のいいインター近くに引っ越しを検討している方も多いため、鹿沼市はインターもあるため、家庭菜園を楽しむための移住先の候補になりそうですね。

 

しかし、要件や指定区域などが決まっています。

定期的に見直しもされますので、ご検討される場合は、空き家バンクや農業委員会に詳細をお問い合わせしてみてください。

 

刑務所に入所中(服役中・在監中)の相続人や権利当事者がいる場合

Q 相続人の一人が刑務所に服役中です。遺産分割協議書はどうすればいいのですか?

 

Q 父から相続で受け継いだ土地を兄弟で共有で所有しています。今回、母の施設入居費用捻出のため、売りに出すことになりました。

しかし、弟は刑務所に服役中です。売買契約書はどうすればいいのでしょうか?

 

解決例を見る

拇印した書類に刑務所長又は刑務支所長が奥書証明をもらうことで手続きできます

相続の遺産分割協議書も、売買契約書の売主の印鑑は、ともに実印で押印し、印鑑証明書を出すことが決まりとなっています。

しかし、刑務所などに服役中の場合、印鑑証明書の交付を受けることが難しいため、通常の手続きを踏めません。

そこで、昭和39年2月27日民事甲第423号不動産先例の通達があります。

「刑務所在監者が登記義務者として印鑑証明書を提出できない場合には、本人の拇印である旨を刑務所長又は刑務支所長が奥書証明した委任状を添付すべきである。」

つまり、遺産分割協議書や法務局に提出する売買の登記原因証明情報や委任状に、服役中の者が印鑑の代わりに拇印し、その書面に刑務所長又は刑務支所長が奥書証明してもらえば、相続登記や売買・贈与登記申請手続きを進めることができます。

書類に書く住所は?

なお、遺産分割協議書に書く服役者の住所は「住民票上の住所」となります。

有期刑の者は、いずれ出所するため、帰るべき住所が必要なため、服役する際、住所の変動がありません。

つまり服役中の住民票の住所は、服役する直前の住所が住民票上の住所となります。

一方、死刑・無期懲役の場合、住民票上の住所は服役している刑務所へ変更となるそうです。

 

 

 

住宅ローン控除・登録免許税の減税(耐震基準適合証明書や住宅用家屋証明書について)

中古住宅の購入でも住宅ローン控除受けたり、登録免許税が安くなると聞いたのですが?

 

 

解決例を見る

住宅購入後の大きな税控除制度で住宅ローン控除があります。

住宅ローン控除制度とは、、正式名称「住宅借入金等特別控除」といって個人が住宅ローンを利用して新居の取得やリフォームをする際に、一定要件のもと所得税からの控除が受けられる制度です。場合によっては一部、翌年の住民税から控除される場合もあります。

ただし築年数の制限があります。

・非耐火住宅(木造戸建てなど):20年
・耐火住宅 (マンションなど):25年

ただし、上記要件を満たしていない場合にも、住宅ローン控除を受けることは可能です。その適用要件の1つが、耐震基準適合証明書の発行です。

耐震基準適合証明書の発行には費用がかかりますので、適用を受けようとする方は資金の準備が必要です。5万円~15万円が相場です。開きがあるのは構造等により調査に差もでるためです。住宅ローン控除は大きな減税効果がありますので、借入額が多い方は中古住宅でも耐震基準適合証明書の発行をしています。

しかも、こちらを司法書士にお渡ししていただければ住宅用家屋証明書を市役所より発行され、所有権移転登記や抵当権設定登記の登録免許税や不動産取得税の減税がされますので、とてもお得です。

住宅用家屋証明書は、通常20年以上の築年数の建物には発行されませんが、耐震基準適合証明書を提出したり、

売主が加入する瑕疵担保責任保険の加入証明書の写しを売主や中古住宅販売業者より頂いて、それを耐震基準適合証明書の代わりに市役所に提出して住宅用家屋証明書を取得することも可能です。

法人支援・商業登記

太陽光パネルを設置して、ソーラーシェアリング事業をしたい。

宇都宮市にある株式会社は、太陽光パネルを設置したビジネスを考えていました。

使われていない農地や耕作されている畑の空いているところなどを借りて、太陽光ビジネスをできないでしょうか。

何か規制がありますでしょうか。

 

解決例を見る

農地法の規制があります。

しかし、ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)について、事前に農業委員会の許可を得れば農地を借りて、その上に太陽光パネルを設置することは可能です。

農地所有適格法人でない法人でも要件を満たせば農地を賃貸契約で借りることができます。

農家さんと有効に農地の賃貸借契約を結ぶには、農地法の3条許可が必要です。

また、太陽光パネルを設置するための支柱を設置するためには、農地を、農業以外の目的で利用することになるため、農地法の規制があります。

賃貸した農地について、有効に農業以外の目的に使うには、農地法5条許可(一時転用許可)が必要です。

転用許可とは、農地を、農業以外の目的で利用するための許可です。

一時転用許可とは、文字通り、一定期間のみ、農業以外の目的に使用するという期間限定の許可です。

つまり、相談者の目的を達するためには、農地法3条許可と5条許可の両方が必要となります。

それぞれ要件や提出書類がさまざまです。地域によっては許可が下りない地域もありますので、

是非弊所へご相談ください。

また、太陽光ビジネスでは、融資を受ける条件として3条許可に基づく地上権について登記をして、

その地上権に抵当権を設定し融資を受けるケースもあります。

弊所では、3条許可5条許可の申請と、地上権の登記および抵当権の登記も弊所で合わせてサポート致します。

 

最後に、従来、太陽光発電のための一時転用許可の期間について、従来、「一律3年以内」としていたが、一定の条件を満たす場合について、「10年以内」となりました。

安定的に太陽光ビジネスやソーラーシェアリング事業を行えるようになりました。

宇都宮市でも栃木市でも壬生町でも多くの一時転用許可が太陽光発電のためにおりております。

是非ご検討ください。

役員全員が日本に住所を有していない場合の会社設立の可否

宇都宮市で車の中古販売や輸出入販売の事業を行う会社を立ち上げたいと思っています。

私もいっしょに会社を立ち上げる友人も外国籍で、まだ日本に住民票もありません。

日本で設立する会社(内国会社)の代表取締役のうち、最低1人は日本に住所を有していなければならないと以前、友人から聞きました。

住所を有している人、代表者を一人向かい入れて、会社設立すればいいのでしょうか?

解決例を見る

代表取締役の全員が海外に居住がある、つまり日本に住民票がない場合でも、日本において会社の設立登記を申請することができます(日本人であることも必要ありません。)。

従前は、内国会社の代表取締役のうち、最低1人は日本に住所を有していなければならないという取扱いでした。

現在では、代表取締役の全員が日本に住所を有しない内国株式会社の設立の登記及びその代表取締役の重任若しくは就任の登記について、申請を受理する取扱いとなっています(平成27年3月16日民商第29号通知)。

また、従来から国籍等は関係ありませんので、自由に日本において会社設立は可能です。

※法律や取り扱いはどんどん変わっています。

検討した時点での最新の法律や取り扱いを知ることがとても大事なので、知り合いから聞いた話しなどで

諦めたりすることはとてももったいないことです。

ぜひ、宇都宮で会社を設立しましょう!

 

会社設立時の資本金となる払込証明書「ドルで出資してOK?」

私も友人も外国籍で、二人で宇都宮市で会社を設立して、

車の輸入・輸出販売や車の板金塗装工事業をしようと契約しています。

経営管理ビザを取得する場合、500万円の資本金がいると聞いたのですが、

ドルで払い込んでもいいのでしょうか。

解決例を見る

ドルでの、つまり「外貨預金」の払込も可能です。

ただし、添付する払込証明書にに以下の2点を併せて記載する必要があります。


(1) 払込みがあった日の為替相場  (例: 令和3年
8月7日 1ドル=103円


(2) 払い込まれた金額を払込みがあった日の為替相場に基づき換算した日本円の金額 (500万円)

 

外国人の方の場合、まだ日本での本格活動が開始しておらず、円での預金が無い方もいます。

外貨預金でも払込みが可能です。

しかし、会社設立のための出資金の払い込みを受ける金融機関はどの金融機関でもいいわけではありません。

払込取扱金融機関に払い込まれたものが、出資金して認められます。

 

 「払込取扱機関」は、内国銀行の日本国内本支店だけでなく、外国銀行の日本国内支店(内閣総理大臣の認可を受けて設置された銀行)も含まれます。たとえば、外国の銀行が開設している東京支店などがこれにあたります。


  また,三菱UFJ銀行ニューヨーク支店のような、内国銀行の海外支店も「払込取扱機関」に含まれます平成28年12月20日民商第179号通達 )。このような支店に該当するか銀行の登記事項証明書等により確認可能できます。

ぜひ宇都宮市で会社を設立してください。

弊所で会社設立のサポートいたします。

この会社が実在するのか調べたい場合

宇都宮市にある会社について調べています。

登記があるかどうか調べたいのですが、無料で簡単に調べられますか?

解決例を見る

もし、法人等番号が付与されている会社なら、法人番号公表サイトで検索できます。

法人等番号が不明でも、会社のフリガナが分かれば、検索可能です。

このサイトでは、法人番号の指定を受けた者の1.商号又は名称、2.本店又は主たる事務所の所在地、3.法人番号(基本3情報)を公表しています。

しかし、代表取締役が誰なのか、発行済みの株式の数や株式が譲渡制限株式かなどの詳細は、法人の登記情報や登記簿謄本を取得しないとわかりません。

取得には申請書の記入であったり、オンライン上での操作や支払いが少々面倒です。

弊所では、登記情報や登記簿謄本の取得も代行しております。

お気軽にお電話ください。

 

外国籍の方のサイン証明書 「パスポート引用型の可否」

パスポートのサインを引用したサイン証明書で、定款の認証や設立登記できますか。

解決例を見る

先日、某中東の国の方が持参したサイン証明書がいつもと様子が違いました。

パスポートのサインを引用したサイン証明書でした。

日本国内にある某国の領事館で発行したもので、該当者の生年月日とパスポートナンバーが書いてあり、

パスポートに書かれたサインは本人の者に間違いないという証明書でした。

しかし、その国は国内の外務局の領事部に赴けば、外交官の面前でサインをしてそれのサイン証明書を発行してくれる国でしたので、外務局の領事部に行くように指示しました。

しかし、どういうわけかそれしか発行されないというのです。

困ったので、設立登記をする予定の法務局に問い合わせし、何度も法務局から質問などが来て、それを返答するラリーを数度して、1週間後、回答がきました。

「その国で、サイン証明書と同等と取扱いで発行している証明書であるならば、それをもってサイン証明書の代用として設立登記に添付して登記して差し支えない」とのことでした。

そのため、某国の日本国内にある領事部に問い合わせたところ、サイン証明書の代わりに発行しているものでよろしいと回答を得ましたので、その旨記載した上申書と、こちらのパスポート引用型証明書で定款認証と設立登記を進めることになりました。

当職の感覚ですとやはり通常のサイン証明書が妥当でスムーズに手続きが進むかと思います。

ただし、法務局によっては、その国の事情も考慮して今回のように対応していただけるケースもあるようですが、問い合わせから上申書作成まで結構な時間を要しました。

 

就農と農地取得と転用許可について

家庭菜園を楽しむための畑付き一戸建てが欲しい。

現在、宇都宮市の在住のAさんは、高速のインターが近いところに一軒家を持って家庭菜園をして畑を持ちたいという夢がありました。しかし、ちょっと調べると畑を持つには農家ではないといけないと知りました。畑を借りるのでなく所有することはできないのでしょうか。畑付きの一戸建てが欲しいです。

 

 

解決例を見る

空き家バンクに登録された空き家に付随した農地については、農地所有のための要件が大幅に緩和されています。

例えば鹿沼市の農業委員会では、農地取得の下限面積を市西北部の指定区域内に限り、空き家に付属した農地はこれまでの30アールから1アールに引き下げています。農用地区外の農地も30アールから10アールに引き下げています。

通常は農家でないと農地を買うことはできず、農業委員会の許可が必要なものが、指定区域内で市の空き家バンクに登録された農地付き空き家の物件は買うことができるようになっているのです。

このような制度緩和は、移住定住の促進、遊休農地の発生防止・解消、新規就農の促進のためです。

宇都宮市から、車の便のいいインター近くに引っ越しを検討している方も多いため、鹿沼市はインターもあるため、家庭菜園を楽しむための移住先の候補になりそうですね。

 

しかし、要件や指定区域などが決まっています。

定期的に見直しもされますので、ご検討される場合は、空き家バンクや農業委員会に詳細をお問い合わせしてみてください。

 

太陽光パネルを設置して、ソーラーシェアリング事業をしたい。

宇都宮市にある株式会社は、太陽光パネルを設置したビジネスを考えていました。

使われていない農地や耕作されている畑の空いているところなどを借りて、太陽光ビジネスをできないでしょうか。

何か規制がありますでしょうか。

 

解決例を見る

農地法の規制があります。

しかし、ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)について、事前に農業委員会の許可を得れば農地を借りて、その上に太陽光パネルを設置することは可能です。

農地所有適格法人でない法人でも要件を満たせば農地を賃貸契約で借りることができます。

農家さんと有効に農地の賃貸借契約を結ぶには、農地法の3条許可が必要です。

また、太陽光パネルを設置するための支柱を設置するためには、農地を、農業以外の目的で利用することになるため、農地法の規制があります。

賃貸した農地について、有効に農業以外の目的に使うには、農地法5条許可(一時転用許可)が必要です。

転用許可とは、農地を、農業以外の目的で利用するための許可です。

一時転用許可とは、文字通り、一定期間のみ、農業以外の目的に使用するという期間限定の許可です。

つまり、相談者の目的を達するためには、農地法3条許可と5条許可の両方が必要となります。

それぞれ要件や提出書類がさまざまです。地域によっては許可が下りない地域もありますので、

是非弊所へご相談ください。

また、太陽光ビジネスでは、融資を受ける条件として3条許可に基づく地上権について登記をして、

その地上権に抵当権を設定し融資を受けるケースもあります。

弊所では、3条許可5条許可の申請と、地上権の登記および抵当権の登記も弊所で合わせてサポート致します。

 

最後に、従来、太陽光発電のための一時転用許可の期間について、従来、「一律3年以内」としていたが、一定の条件を満たす場合について、「10年以内」となりました。

安定的に太陽光ビジネスやソーラーシェアリング事業を行えるようになりました。

宇都宮市でも栃木市でも壬生町でも多くの一時転用許可が太陽光発電のためにおりております。

是非ご検討ください。

売掛金債権の回収をしたいけれど、どんな方法がありますか。

宇都宮市内で農家をしています。主にトマトやきゅうりなどをハウス栽培が中心です。

収穫した野菜の一部は、提携する居酒屋やレストランに直接納品していますが、一部のお店からの売掛金債権の回収ができていません。大きい金額ではありませんが、掛け債権が2か月溜まっています。

訴訟なんて大ごとにはしたくありません。

昔から付き合いのある人なのでどうにか穏便に解決できないものでしょうか。

 

解決例を見る

交渉や調停という選択肢があります。

誰にも頼らず、インターネットで訴状の書き方を学んで、訴訟の申立てをする方がいます。

しかし、法律の専門家にまずご相談したほうがよろしいかと思います。

訴訟の場合、当事者の表示は訴状を出した人が「原告」、その相手方が「被告」です。

このようにかかれた訴状が、自宅に届いただけで気分を害してしまう相手方がけっこう多くいらっしゃいます。

刑事事件だと、裁かれる人を「被告人」といいます。そのため、民事訴訟における「被告」という言葉に

嫌悪感を感じる方が多いようです。

民事上の責任を果たしていないのだから、仕方がないと割り切れるならいいのですが、

相手方が気分を害してしまっては、話し合いに影響がでて、解決までの道のりが遠くなります。

特に、

①「実はあの件のしこりのせい、私はこの支払いはしたくない」

②「この人は古くから付き合いがあるし、支払いを待ってもらおうかな」

③「依頼した仕事の仕上がりが不満で支払いを拒否していた」

などの場合、柔和に第三者が介入して、相手方にアプローチして、解決策の交渉をすることが望ましいです。

判決で勝ったとしても、相手方が応じるとは限りません。判決を貰えば、強制執行という手段もありますが、

それは最終手段です。

特に近所づきあいがある人なら尚のこと、訴訟は避けたいところです。

一番望ましいことは相手方が自ら、売掛金の債務の支払いをすることです。

納得して任意に支払ってくれるほうが、当事者にとっての円満解決かと思います。

 

もし電話や訪問でも話し合いに応じてくれない場合、相手方に調停の申し立ての提案をして調停に進めるケースもあります。

調停の場合、当事者の表示が、「申立人」「相手方」なので、訴訟と少し毛色が違うことがこのような表示ひとつにとっても分かります。

なるべく柔和な状態で交渉や調停を進められるように相手方の気持ちに配慮して進めていくことが大事かと思います。

調停についての詳しい内容は別の記事に詳細掲載いたしましたので、ご参考にされてください。

 

賃貸物件に関するトラブル

この会社が実在するのか調べたい場合

宇都宮市にある会社について調べています。

登記があるかどうか調べたいのですが、無料で簡単に調べられますか?

解決例を見る

もし、法人等番号が付与されている会社なら、法人番号公表サイトで検索できます。

法人等番号が不明でも、会社のフリガナが分かれば、検索可能です。

このサイトでは、法人番号の指定を受けた者の1.商号又は名称、2.本店又は主たる事務所の所在地、3.法人番号(基本3情報)を公表しています。

しかし、代表取締役が誰なのか、発行済みの株式の数や株式が譲渡制限株式かなどの詳細は、法人の登記情報や登記簿謄本を取得しないとわかりません。

取得には申請書の記入であったり、オンライン上での操作や支払いが少々面倒です。

弊所では、登記情報や登記簿謄本の取得も代行しております。

お気軽にお電話ください。

 

民事調停とは

民事調停とは何でしょうか。

解決例を見る

訴訟と並ぶ紛争解決手続の一つです

民事に関する紛争の代表的な解決方法として訴訟調停の二つがあります。訴訟は裁判官が双方の言い分を聴いて、証拠を調べ、法律に照らしてどちらの言い分が正しいかを決める制度です。

しかし、調停は当事者同士の合意によって紛争の解決を図ることを目的とするもので裁判外紛争解決手続(ADR)の一つです。

つまり、すべてを法律に照らす必要はなく、両者の合意形成ができれば、それを書面化し、お互いに「約束」はまもりましょうねということです。

民事調停は借金の催促や家屋の明渡しなどの身近な争いをはじめとして幅広く利用されます。

※債務の弁済が困難となった場合に,経済的再生のために申し立てる『特定調停』という制度もあります。

 

紛争の円満な解決を目的としています

民事調停は,あくまでも当事者同士が話し合い,お互いが譲り合って解決することを目的としていますので,必ずしも法律にしばられず,実情に合った円満な解決を図ることができます。相手と話し合うことなく,いきなり訴訟を提起すると,かえって紛争がこじれてしまったり,また,裁判までして相手と争うのはどうかとためらわれる方も多いと思いますが,このような時に,まずは調停を試みて相手と話し合ってみることにより,早期に妥当な解決へとつながる場合もあることになります。

手続は簡単で訴訟と違って非公開です。

民事調停は通常、簡易裁判所で行われます。窓口には、民事調停に関する各種リーフレットのほか、よくあるトラブルのパターンに応じた定型申立書が備え付けられ、手続や申立書の記載方法に関する説明も行われていますので、法律に詳しくない方にも利用しやすいものとなっています。手続は非公開で行われるので,他人には知られたくないような場合でも安心して事情を話すことができます。解決までに要する期間も比較的短く、申立手数料も訴訟に比べて安くなっています。弁護士や司法書士も民事調停支援を行っていますので、専門家に依頼することは可能です。

 

合意には判決と同じ効力

話合いによって当事者間に「合意」がなされ調停が成立すると、その合意は訴訟の場合の判決と同じ効力を持つことになります。また,「合意」による解決のため、相手方の任意の履行、協力が期待できるというメリットもあります。

 

調停委員

調停の場で紛争を解決へと導く中立者です。

民事調停は,裁判官1名と調停委員2名以上とで構成される調停委員会によって手続が進められます。この調停委員会の中心的存在である調停委員は,民間から選ばれた良識のある人達が担っています。紛争の解決にあたっては,様々な法律問題等に対応していく必要があるため,調停委員には幅広い知識や経験が必要とされています。また,例えば建築や医学といった専門分野に関する紛争では,こうした専門的知識を有する調停委員が専門家として意見を述べることもあります。
調停委員は、当事者を平等に扱い、双方の言い分を十分に聴き、お互いの歩み寄りを支援し、そして「合意」というゴールに導くという重要な役割を担っているのです。

調停・訴訟

売掛金債権の回収をしたいけれど、どんな方法がありますか。

宇都宮市内で農家をしています。主にトマトやきゅうりなどをハウス栽培が中心です。

収穫した野菜の一部は、提携する居酒屋やレストランに直接納品していますが、一部のお店からの売掛金債権の回収ができていません。大きい金額ではありませんが、掛け債権が2か月溜まっています。

訴訟なんて大ごとにはしたくありません。

昔から付き合いのある人なのでどうにか穏便に解決できないものでしょうか。

 

解決例を見る

交渉や調停という選択肢があります。

誰にも頼らず、インターネットで訴状の書き方を学んで、訴訟の申立てをする方がいます。

しかし、法律の専門家にまずご相談したほうがよろしいかと思います。

訴訟の場合、当事者の表示は訴状を出した人が「原告」、その相手方が「被告」です。

このようにかかれた訴状が、自宅に届いただけで気分を害してしまう相手方がけっこう多くいらっしゃいます。

刑事事件だと、裁かれる人を「被告人」といいます。そのため、民事訴訟における「被告」という言葉に

嫌悪感を感じる方が多いようです。

民事上の責任を果たしていないのだから、仕方がないと割り切れるならいいのですが、

相手方が気分を害してしまっては、話し合いに影響がでて、解決までの道のりが遠くなります。

特に、

①「実はあの件のしこりのせい、私はこの支払いはしたくない」

②「この人は古くから付き合いがあるし、支払いを待ってもらおうかな」

③「依頼した仕事の仕上がりが不満で支払いを拒否していた」

などの場合、柔和に第三者が介入して、相手方にアプローチして、解決策の交渉をすることが望ましいです。

判決で勝ったとしても、相手方が応じるとは限りません。判決を貰えば、強制執行という手段もありますが、

それは最終手段です。

特に近所づきあいがある人なら尚のこと、訴訟は避けたいところです。

一番望ましいことは相手方が自ら、売掛金の債務の支払いをすることです。

納得して任意に支払ってくれるほうが、当事者にとっての円満解決かと思います。

 

もし電話や訪問でも話し合いに応じてくれない場合、相手方に調停の申し立ての提案をして調停に進めるケースもあります。

調停の場合、当事者の表示が、「申立人」「相手方」なので、訴訟と少し毛色が違うことがこのような表示ひとつにとっても分かります。

なるべく柔和な状態で交渉や調停を進められるように相手方の気持ちに配慮して進めていくことが大事かと思います。

調停についての詳しい内容は別の記事に詳細掲載いたしましたので、ご参考にされてください。

 

この会社が実在するのか調べたい場合

宇都宮市にある会社について調べています。

登記があるかどうか調べたいのですが、無料で簡単に調べられますか?

解決例を見る

もし、法人等番号が付与されている会社なら、法人番号公表サイトで検索できます。

法人等番号が不明でも、会社のフリガナが分かれば、検索可能です。

このサイトでは、法人番号の指定を受けた者の1.商号又は名称、2.本店又は主たる事務所の所在地、3.法人番号(基本3情報)を公表しています。

しかし、代表取締役が誰なのか、発行済みの株式の数や株式が譲渡制限株式かなどの詳細は、法人の登記情報や登記簿謄本を取得しないとわかりません。

取得には申請書の記入であったり、オンライン上での操作や支払いが少々面倒です。

弊所では、登記情報や登記簿謄本の取得も代行しております。

お気軽にお電話ください。

 

民事調停とは

民事調停とは何でしょうか。

解決例を見る

訴訟と並ぶ紛争解決手続の一つです

民事に関する紛争の代表的な解決方法として訴訟調停の二つがあります。訴訟は裁判官が双方の言い分を聴いて、証拠を調べ、法律に照らしてどちらの言い分が正しいかを決める制度です。

しかし、調停は当事者同士の合意によって紛争の解決を図ることを目的とするもので裁判外紛争解決手続(ADR)の一つです。

つまり、すべてを法律に照らす必要はなく、両者の合意形成ができれば、それを書面化し、お互いに「約束」はまもりましょうねということです。

民事調停は借金の催促や家屋の明渡しなどの身近な争いをはじめとして幅広く利用されます。

※債務の弁済が困難となった場合に,経済的再生のために申し立てる『特定調停』という制度もあります。

 

紛争の円満な解決を目的としています

民事調停は,あくまでも当事者同士が話し合い,お互いが譲り合って解決することを目的としていますので,必ずしも法律にしばられず,実情に合った円満な解決を図ることができます。相手と話し合うことなく,いきなり訴訟を提起すると,かえって紛争がこじれてしまったり,また,裁判までして相手と争うのはどうかとためらわれる方も多いと思いますが,このような時に,まずは調停を試みて相手と話し合ってみることにより,早期に妥当な解決へとつながる場合もあることになります。

手続は簡単で訴訟と違って非公開です。

民事調停は通常、簡易裁判所で行われます。窓口には、民事調停に関する各種リーフレットのほか、よくあるトラブルのパターンに応じた定型申立書が備え付けられ、手続や申立書の記載方法に関する説明も行われていますので、法律に詳しくない方にも利用しやすいものとなっています。手続は非公開で行われるので,他人には知られたくないような場合でも安心して事情を話すことができます。解決までに要する期間も比較的短く、申立手数料も訴訟に比べて安くなっています。弁護士や司法書士も民事調停支援を行っていますので、専門家に依頼することは可能です。

 

合意には判決と同じ効力

話合いによって当事者間に「合意」がなされ調停が成立すると、その合意は訴訟の場合の判決と同じ効力を持つことになります。また,「合意」による解決のため、相手方の任意の履行、協力が期待できるというメリットもあります。

 

調停委員

調停の場で紛争を解決へと導く中立者です。

民事調停は,裁判官1名と調停委員2名以上とで構成される調停委員会によって手続が進められます。この調停委員会の中心的存在である調停委員は,民間から選ばれた良識のある人達が担っています。紛争の解決にあたっては,様々な法律問題等に対応していく必要があるため,調停委員には幅広い知識や経験が必要とされています。また,例えば建築や医学といった専門分野に関する紛争では,こうした専門的知識を有する調停委員が専門家として意見を述べることもあります。
調停委員は、当事者を平等に扱い、双方の言い分を十分に聴き、お互いの歩み寄りを支援し、そして「合意」というゴールに導くという重要な役割を担っているのです。

渉外登記

役員全員が日本に住所を有していない場合の会社設立の可否

宇都宮市で車の中古販売や輸出入販売の事業を行う会社を立ち上げたいと思っています。

私もいっしょに会社を立ち上げる友人も外国籍で、まだ日本に住民票もありません。

日本で設立する会社(内国会社)の代表取締役のうち、最低1人は日本に住所を有していなければならないと以前、友人から聞きました。

住所を有している人、代表者を一人向かい入れて、会社設立すればいいのでしょうか?

解決例を見る

代表取締役の全員が海外に居住がある、つまり日本に住民票がない場合でも、日本において会社の設立登記を申請することができます(日本人であることも必要ありません。)。

従前は、内国会社の代表取締役のうち、最低1人は日本に住所を有していなければならないという取扱いでした。

現在では、代表取締役の全員が日本に住所を有しない内国株式会社の設立の登記及びその代表取締役の重任若しくは就任の登記について、申請を受理する取扱いとなっています(平成27年3月16日民商第29号通知)。

また、従来から国籍等は関係ありませんので、自由に日本において会社設立は可能です。

※法律や取り扱いはどんどん変わっています。

検討した時点での最新の法律や取り扱いを知ることがとても大事なので、知り合いから聞いた話しなどで

諦めたりすることはとてももったいないことです。

ぜひ、宇都宮で会社を設立しましょう!

 

会社設立時の資本金となる払込証明書「ドルで出資してOK?」

私も友人も外国籍で、二人で宇都宮市で会社を設立して、

車の輸入・輸出販売や車の板金塗装工事業をしようと契約しています。

経営管理ビザを取得する場合、500万円の資本金がいると聞いたのですが、

ドルで払い込んでもいいのでしょうか。

解決例を見る

ドルでの、つまり「外貨預金」の払込も可能です。

ただし、添付する払込証明書にに以下の2点を併せて記載する必要があります。


(1) 払込みがあった日の為替相場  (例: 令和3年
8月7日 1ドル=103円


(2) 払い込まれた金額を払込みがあった日の為替相場に基づき換算した日本円の金額 (500万円)

 

外国人の方の場合、まだ日本での本格活動が開始しておらず、円での預金が無い方もいます。

外貨預金でも払込みが可能です。

しかし、会社設立のための出資金の払い込みを受ける金融機関はどの金融機関でもいいわけではありません。

払込取扱金融機関に払い込まれたものが、出資金して認められます。

 

 「払込取扱機関」は、内国銀行の日本国内本支店だけでなく、外国銀行の日本国内支店(内閣総理大臣の認可を受けて設置された銀行)も含まれます。たとえば、外国の銀行が開設している東京支店などがこれにあたります。


  また,三菱UFJ銀行ニューヨーク支店のような、内国銀行の海外支店も「払込取扱機関」に含まれます平成28年12月20日民商第179号通達 )。このような支店に該当するか銀行の登記事項証明書等により確認可能できます。

ぜひ宇都宮市で会社を設立してください。

弊所で会社設立のサポートいたします。

お電話でのお問い合わせは
受付時間9:00~17:00(土日祝日除く)
0282-21-7220