生前相続対策~遺言書作成の注意点~

優リーガルオフィスでは、生前相続対策は以下の流れにて行います。

詳しい財産状況や、家族構成や関係性を考慮して、相続対策を立案させて頂きます。

また会社をお持ちの場合、「事業承継」も考慮する必要があります。

その場合、こちらのページと併せて、事業承継のページもお読みください

 

不動産などの相続・承継対策のステップ

不動産登記簿の現状の確認
承継計画の立案と対策
そのほかの予定相続財産を洗い出して、遺言書、認知症などの対策としての任意後見契約、民事信託契約などの準備をします。場合によっては生前贈与等も検討します。

 

家業がある場合の相続・承継対策のステップ

会社の現状の把握

会社の商業登記簿と現行定款の確認

経営承継計画の立案と対策
会社定款の見直しと会社登記の変更手続き
株式などについての遺言書などの準備や株式についての民事信託契約の締決など

 

これから生前相続対策や遺言書を書くことを検討している方へ

遺言書だけでは不十分で、生前贈与や民事信託などを行う必要があるケースがあります。
子供たちや兄弟間で、遺産の分割方法に不満がある場合、遺言を書いただけでは不十分で、トラブルになるケースがあります。

有効な遺言をしっかりすることはもちろん必要ですが、遺言のほかに、たとえば不動産を相続させたい人に生前に贈与をしたり、民事信託をしたりなどして、渡してあげたい人に確実に渡す対策が必要なケースがあります。

つまり遺言書でケアできない部分をどのように生前に対策するかがとても重要です。

代表的なものな、次のような認知症対策としての民事信託です。

アパートなどの収益不動産を多く保有の場合に遺言だけでは不十分
アパートオーナーの高齢による資産管理の問題

認知症などにより判断能力が低下し、自らの意思を伝えられなくなった場合、法律上、自分で意思決定できないという扱いになってしまいます。

そのため、認知症などになられた人の所有する不動産や預金を家族でも処分できなくなってしまいます。

つまり、処分するには「相続」が発生するまで待つしかありません。

所有者が認知症となった場合、相続税の資金準備のために一部の資産の売却や、空地にアパートを建てるなどはできなくなります。

つまり、遺言で相続させたい子供と、民事信託契約をして、相続財産を生前に託すということをされる方が近年増えています。

信頼できる家族に財産を預ける契約が信託契約です。預けた財産については、信託契約書に書かれた内容に基づき、管理や処分が実行されます。信託契約に規定すれば、所有者であった方が認知症になられた後も、信託財産を預かった方の権限にて抵当権設定をしたり、売却することが可能となるのです。

優リーガルオフィスでは司法書士が全員、民事信託士の資格を持ち、毎月の勉強会に参加し、民事信託契約について、安心してお任せいただけます。

詳しくは認知症対策のページをお読みください。

 

弊所では提携している税理士もいるため、納税金額についても考慮しながら生前処分する財産と遺言等を使って死後処分する財産を検討し、依頼人の現状にあった相続対策を勧めることができます。

以下、問題のある遺言書の事例をあげますので、参考にされてください。

 

認知症候群の症状がある時の遺言

亡くなった方の認知症が疑われる時期に遺言書が書かれた可能性がある場合に、相続人なれなかった法定相続人が遺言書の無効を主張してくるケースがあります。

認知症などそのほかの疾患により判断能力が低下し、自らの意思を伝えられなくなった場合、法律上、自分で意思決定できないという扱いになってしまいます。

そのような状態の中でされた遺言や贈与契約について、遺言内容に不満のある法定相続人より無効を主張されることがあります。施設等に入居していたり、もの忘れ外来等の受診履歴がある方が遺言を書いたり、贈与契約する時は、事前に法律家に相談し、ご本人様が認知症でないことを証明した上で、遺言書の作成や贈与の手続きを進めることをお勧めいたします。

認知症症候群になる高齢者の割合は、近い将来「5人に1人」という推計がでている今、相続できなかった法定相続人が、認知症による遺言無効を主張するケースは今後増えることが予想されますので、遺言内容や生前の贈与について不満を持ちそうな法定相続人がいる場合は注意が必要です。

 

不動産について子供たちに「2分の1ずつ相続させる」という内容の遺言の問題点

母はすでに他界し、父、そして長男と長女がいる場合に、父が不動産や預貯金のすべてを長男と長女に2分の1ずつ相続させる旨の遺言を残して他界した場合を例に解説します。

この場合、長男が家を継ぎ、両親と同居していた場合に、長男は長女との共有名義の土地と建物に住み続けることになるため、相続持分を長女より譲り受けなければ、長男は単独で売却したり抵当権を設定したり出来なくなります。

また、持分の買い取りをせず共有のまま時間が経ってしまった場合、次の相続も発生してしまいます。次の世代の相続で共有者が多人数になり、ますます共有不動産の解消が難しくなります。この場合、父の亡くなった時に速やかに自宅の不動産については相続持分を長女から譲ってもらう必要があります。

アパートについても同様です。共有なので、管理義務や賃料債権も共有です。この場合、相続持分を譲ってもらって、単独所有にして管理していくか、もしくはアパート自体を売却して、売却代金を相続人で分けることになるでしょう。
しかし、長男次男の仲がよければアパートをどうするかの話し合いがスムーズに進み、手続きもすぐ終わるでしょう。しかし、いざ相続持分の譲渡や、共有不動産の売却の場面で価格について揉めることがないとは言えません。父親の生前は仲良くても、様々な事情で、相続人間で折り合いがつかない、もしくは連絡が取れないなどで、相続財産の承継がうまくいかず、不動産が共有のまま放置される状態になってしまいます。

不動産は、できる限り共有しない方が紛争予防に繋がります。

生前に遺言書を作成し、不動産は単独で相続させる内容とされることが望ましいと感じます。その際、相続人が複数いる場合は、相続できなかった人の遺留分侵害額請求権に配慮するかしないか検討することも必要となる場合もあります。

遺言の内容に不安がある方はぜひご相談ください。

 

妻の老後の生活資金の確保の遺言「配偶者居住権の活用」

相続人が妻と子供1人で、遺産は 自宅の建物と土地の評価額2000万円相当と、預貯金が2000万円だとします。
遺言がない場合、子供たちがお母さんの老後の生活を配慮して、遺産分割すれば特に問題ありませんが、仮に子供が法定相続持分相当額を主張した場合はどうでしょうか。

妻は自宅に住み続けたいので、2000万円相当の自宅建物と土地を取得することになり、子供は預金2000万円を取得することになります。それでは妻の老後資金が不足してしまいます。
そこで配偶者居住権という権利を遺言で「妻に遺贈する」ことでこの問題を解決できます。
この配偶者居住権の価格が仮に1000万円相当の評価だったとして、残りの相続財産を法定相続分で分けたとします。

結果、妻は、預金1000万円と配偶者居住権(1000万円相当)そして子供は預金1000万円と配偶者居住権の負担付き不動産(1000万円相当)を取得することになります。このように配偶者居住権の活用をして、妻の手持ち資金を確保するということも可能です。
配偶者の老後を配慮した遺言を作成されたい場合はぜひ弊所にご相談ください。

 

法定相続人が複数人いる場合に、特定の人たちのみに相続させる遺言

たとえばお父さんが「全財産を長男に相続させる」という特定の人にのみに相続させる遺言を書いたとします。

こちらはよくある内容で、これは家族間で事前によく話し合った結果、お父さんがそう望んでいるなら遺言に従おうという家族の合意がある場合は特に問題のない遺言です。
しかし、たとえば二男が遺言の内容に納得できない場合は違ってきます。法律上、法定相続持分とは別に、遺留分といって法律上認められる最低限の相続分額を請求する権利が法定相続人にはあります。そのため、二男は長男に遺留分侵害額請求をして法律上認められる割合の金額を請求することが可能です。

そこで弊所では、遺留分侵害のある遺言内容にする場合、あらかじめ遺言内容に遺留分侵害額程度の相続分を長男に配分することができるか、遺留分侵害額請求された場合の資金確保はどうするか、お父様から生前贈与にあたる資金援助等がお子様たちにないか弊所でヒアリングと検討をして、相続人間のトラブルが発生しないように遺言書作成をサポートします。

特に収益アパートや自営業用の店舗などを保有している方が遺言する場合、法定相続人の遺留分侵害額は高額になる傾向にあるため、注意が必要です。

 

遺言にもとづく相続登記の前に、
遺言により受け取れなかった者が法定の相続登記をしてしまった場合

たとえばお父様が「全財産を妻に相続させる」という遺言を書いたとします。法定相続人は遺言者の妻と長男のみでした。しかし、現行の制度上、法定相続人持分で不動産の相続登記をすることが可能です。長男様は遺言内容を無視して法定の持分で、自分と遺言者の妻名義に所有権移転登記をしてしまい、母の実印を使い、母の持分と自分の持分のすべてを不動産屋に売却し、代金を得て長男は行方不明となってしまいました。
このケースの場合、母親の実印を勝手に使って売却している分はもちろん無効です。しかし、法定相続分で登記した長男の持分部分については、無効を不動産屋に主張できません。もちろん遺言の存在を不動産屋が知っていたなら無効を主張できますが、そうでない場合、改正民法第899条の2第1項では、遺言に基づいて長男分の相続持分移転登記の無効を不動産屋に主張できません。
このケースの場合、不動産業者も一部の持分のみ取得しても、商用として転売できませんので、遺言者の母と不動産業者で話し合って、不動産をお母様名義に取り戻すことができましたが、多額の出費がかかってしまいました。こちらを防ぐには、やはり相続後、すみやかに遺言に基づく相続登記すること、そして実印や印鑑カードなどの保管場所について、家族であっても言わないことが望ましいです。

認知症対策の事例紹介

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